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毎日新聞: パ優勝決定戦:テレビ東京に放送感謝する電話多数

なんかこの記事を見てテレビ産業ってあり方を根本的に考え直さないと駄目なような気がしてきました。

インターネットの普及が原因かどうかは定かではないですが、近年視聴者のニーズは多様化してきているのは事実です。例えば、私の周りには浜崎あゆみが好きな人なんていないし、氷川きよしのファンもいません。私個人もあまり関心がありません。でも、二人ともある特定の層にはそれぞれ大人気なわけで、うまくセグメンテーションすればクリティカルマスの視聴者を獲得できます。テレビ局のマーケティングとしては時間帯でマーケットを切り分けて(お昼は主婦層、夜間は若者とか)、それぞれの最大公約数のコンテンツを提供するのが定石です。

ところが、冒頭に引用したニュースが示すように、視聴者のニーズの多様性のためにクリティカルマスへの到達が年々難しくなってきています。従前であれば、スポーツなら巨人戦を放映しておけば数字が取れるので物事は単純でした。大雑把に100人野球ファンがいれば6-70人は巨人ファンとかそういう感じでしょう。ところが今は、100人の野球ファンのうち、30人は阪神ファン、25人が巨人ファン、10人のソフトバンクファン、10人の中日ファン、、、、というように多様化してしまって、視聴者のニーズが一本化できません。同じことはスポーツだけでなく、バラエティや音楽、ニュースなどにも言えると思います。

この状況をグラフで表してみましょう。
jukyu16102005.jpg
経済学の需要曲線とReservation Priceのモデルを当てはめました。テレビ放送は生産能力に影響されない商品なので、需要と価格の関係だけを考えればOKだと思います。(つまり供給線はなし。)グラフが示すとおり需要が値が低い(つまりよりKeenな消費者に的を絞れば)とReservation Priceは高くなります。
地上波のテレビ局のビジネスモデルとは、十分な広告収入を確保できるレベルのクリティカルマスを獲得するために、商品を無料で提供するというものです。上の図でいうと、200人がクリティカルマスだと仮定して、価格を0にすれば200人の視聴者を獲得できるので、視聴者マーケティング的には成功です。あとは広告営業側の仕事です。

以前はクリティカルマスを取れるコンテンツ(つまり価格を0にすればみんなが見てくれるというコンテンツ)がたくさんありました。歌番組にしても映画にしてもバラエティにしても。国民的アイドルなんてのもいて、老若男女みんなが支持するようなタレントも結構いたわけです。

ところが状況は急激に変わりつつあります。下の図を見てみましょう。jukyu216102005.jpg
赤で表した商品(コンテンツ)は価格を0にしてもクリティカルマスを取れません。理論的にはいくらかお金を払えば見てくれる人が200人を超えますが、それでは収益が成り立ちません。この赤のラインのようなコンテンツが増えるとテレビ局は今までのビジネスをモデルを根本から見直さないといけなくなります。

さて、この状況に至ってテレビ局が考えないといけないAlternativeは二つです。

(1) Reservation Priceが高い層に"販売"する
それぞれのコンテンツには、ある価格帯(月額1000円とか)であれば、金を払ってでも見たいという層が存在します。私ならドラゴンズの試合が打ち切りなしで完全中継されれば金払ってでも見ます。K1に金を払う人もいれば、モー娘に金を払う人もいるでしょう。つまり視聴者からお金を取るということを考えねばなりません。これはCATVや衛星TVが既にやっていることです。また、携帯やインターネットの世界でも有料コンテンツは一般的になってきました。

(2) マスではない広告商品を開発する
マス広告はリーチを最大の売り物にした広告商品ですが、広告業界にはもっとダイレクトマーケティングに近い広告商品もあります。マスの獲得が難しければ、ターゲット広告や成果保証型広告などの要素を取り入れた広告商品の開発が必要になってくるでしょう。この分野ではインターネット広告の世界が一歩進んでいます。

斯様にテレビ業界(特に地上波)を取り巻く状況は深刻なのに、経営層にはあんまり危機意識はないように見えます。テレビに対するインターネットのメディアとしての優位性は今後益々鮮明になってくると予想されるので、悠長に構えていられる場合ではない筈なのですが。

これらの状況を踏まえると、TBSは今極めて「お得」なオファーを受けていると言えます。極端な状況になれば、10年後にはTBSから買収をお願いしても楽天は見向きもしてくれないかもしれません。少なくとも共同持株会社という優しい統合方法は今だから許されることでしょう。また、上述のようにインターネットはテレビ業界が抱えている課題を解決する鍵を持っています。

体面にこだらずにうまくやれば(ry
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