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2006.08.08 | 留学 | 海外情報 | お勉強
以前のエントリーで触れたようにソニーとトヨタは日本を代表する企業としてかなりずば抜けた存在なのですが、両社は様々な面で対照的でもあります。特にコーポレートガバナンスに関するスタンスの違いは際立っていて、ソニーがAnglo-American型のガバナンスを積極的に取り入れているのに対して、トヨタは全く伝統的な日本の体制のまま良きガバナンスのプラクティスを築こうとしています。

その違いはコーポレートガバナンス報告書を見ると一目瞭然です。

コーポレートガバナンス報告書(PDF文書)
ソニー / トヨタ

取締役会の構成は、ソニーが委員会設置会社で14名から成る小規模な取締役会、うち10名が社外取締役というSarbanes‐Oxley act準拠の最新型の機構を備えているのに対して、トヨタは監査役制度で、26名と比較的規模の大きな取締役会で、社外取締役が1人もいないという日本的な機構に留まっています。

もちろん両社とも適法なので、どちらが良い悪いということはないのですが、日本代表2トップがここまで対照的だと面白いです。

日本の他の優良企業もこの2社のどちらかをRole modelとしているようで、例えば野村証券や日立なんかはソニー型、キヤノンなんかはトヨタ型を採っています。

さらに面白いのは"1.基本的な考え方"という項目で、ソニーは"当社は、経営の最重要課題の一つとして、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでいます。その一環として、会社法上の「委員会設置会社」を経営の機関設計として採用し、"云々と会社の機構のあり方のついての考えを述べているのに対して、トヨタは"当社は長期的な企業価値の向上を経営の最重要課題としております。その実現のためには、株主の皆様やお客様をはじめ、取引先、地域社会、従業員等の各ステークホルダーと良好な関係を築き、"云々とまず理念ありきの書き方で、しかもかなりはっきりとStakeholder conceptを打ち出しています。

ソニーも日本企業にしては先進的ですが、トヨタのようにAnglo-American型に完全にダメだしを表明しているガバナンス理念はある意味世界で最も先進的なのかもしれません。

ここで奥田さんの名言を引っ張ってみます。

For the long term sustainability of the corporation, it has to have long-term close relationships not only with employees but also with clients, customers, suppliers and the local community. This means that the interests of various stakeholders need to be taken into consideration by the management of the corporation, which is a public concern. A corporation therefore does not belong solely to the shareholders.

Hiroshi Okuda, Toyota Chairman, 2001
うん、魂のこもった素晴らしいStatementですね。

ちなみに私は個人的にはどちらかというとソニー型のガバナンスこそがあるべき姿だと考えています。それでもなおトヨタの魂の前にはひたすら感心してしまうのです。

さらに言うとソニーはトヨタの張富士夫氏を社外取締役に迎えており、両社は対立しているわけではなく、むしろお互いを認め合っているのだとも見てとれます。

【参考】
ソニーIRサイト
トヨタIRサイト
サーベンス・オクスリー法 - @IT情報マネジメント用語事典
Stakeholder concept - Wikipedia, the free encyclopedia
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